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曽爾の獅子舞2007 一日目ルポ <荒神払い・当家編>07年11月 1日 8時46分
曽爾村の伝統、そして季節行事である獅子舞。
そんな獅子舞の様子を、そのまま文章にして伝えます。 まずは一日目、神社での祭りの前日の様子から。
うっすらと霧の立ち込める2007年10月6日の早朝。 曽爾村郷土芸能発表会の前日でなので正確には「祭り」その日ではない。 しかし、いつもの練習場所である公民館に全員が背中に「祭」と大きく書かれたハッピを着込んで集合している姿を見ると、祭りの雰囲気がそのあたり一面に立ち込める。 公民館から、肝心の道具である獅子や太鼓、笛などを車へと運び入れ、一行は最初に長野の一番上へ向かう。 長野というのは曽爾村の大字のひとつである。曽爾村は小さい村だが、その小さい中にも九大字に区切られている。(山粕・掛・長野・小長尾・今井・塩井・葛・伊賀見・太良路) 獅子舞を現在行っている大字はその中でも三つのみ。 その三つとは「長野」・「今井」・「伊賀見」である。 各大字で獅子舞は少し異なる特徴を持つ。だからこそ、郷土芸能発表会で各大字が集結し、同時に舞を披露するのである。 私が所属しているのは「長野奉舞会」だ。基本的に同じ大字に住んでいる人間しか所属できなかったのだが、人口減少などの要因があり、最近は違う大字の人間でも所属することができる場合がある。 さて、その長野であるが、長野は曽爾村の中でも標高が高い山肌一帯を占めており、上層部は結構高い。 車で数分、奉舞会メンバーを乗せた車は長野の中でも上の場所へ到着する。 この日は午前中は長野中を獅子舞を披露して周る「荒神払い」である。 午後からは当家での獅子廻し。 これらについては、この後説明することにする。 長野全域を午前中だけで周らなくてはならないので、時間がない。 早速着替えをして、袴に履き替えて開始する。 ![]() 家の中に入り、神棚の方を向いて舞を奉納する。 太鼓の音が、篠笛の音が、大気を震わせ霧を晴らす。 私はこの音がしだすと、やはり胸が躍る。 獅子舞とは、確かに神聖なものだ。だが同時に「祭り」でもあるのだ。 祭りを楽しまないこと程、損なことはないだろう。 太鼓が一際大きな音を打ち鳴らし、舞を締めくくる。 パチパチと拍手が鳴り響いた。 それからは二手のグループに分かれる。 どのグループがどの順番で、どこの家から訪問してまわるかといったことも決められている。 最低限の時間しかないのだ。ゆっくりとしている暇はない。 二つのグループは、分かれながらも下へ下へと下っていく。 地形から考えて、上から下へと順にいったほうが効率が良いからだ。 「長野奉舞会です。」 地域の方々には、先に連絡が行っているため「ありがとうございます。」と快く受け入れてくれる。 その期待に答える為にも、一軒一軒力を抜かず、真剣に舞う。 そうして、次々と家を周っていく。 ![]() 荒神払いとして、一軒一軒を周り始めた理由は「乞食」である。 平たく言うと、舞をする代わりに、お金を貰うということだ。 そのお金を使って、壊れた獅子を修繕したり、その他諸経費をまかなっている。 しかし、このように一軒一軒を周っていく習慣は、数十年前からなくなっていた。 だが、文化をなくしてはいけない。ということで、三年前から再び再開され、今に至る。 このように、失われた文化を取り戻し、続けていくという使命が奉舞会には課せられているのである。 荒神払いは二人+太鼓と篠笛の計四人で行われる。 その中でもメインは獅子をかぶった一人で、その人がすべての舞を行う。 後ろの人は、獅子の布を肩に持ち、真鍮製のすりがねという物を鳴らしつつ歩く。 時間はとても短く、早ければ四、五分。これは、たくさんの家を周らなければならない為だ。 ちなみに今は違うのだが、昔は「頂く金額によって長さが違った」そうだ。 たくさん貰っているのに、他のところと同じでは良くないからだろうか。 さらに、とても沢山くださったところでは、荒神払いの他に「長神楽」という舞も付け足していたらしい。 ちなみにこの「長神楽」ですが、現在の長野奉舞会メンバーで舞える人はいない。 だから、復活に向けて頑張ろうかと思っている。 途中、いくらか休憩を挟みながらも無事にすべての家を周り終わった。 最後に近づくにつれ、もう一方のグループの太鼓の音が大きくなり、向こうも終わりに近づいていることが分かる。 グループの合流後、昼食にするため一度公民館へと向かい、弁当を食べる。 午後からは、当家での舞だ。 ここからは子供たちも合流し、長野の舞ではメインとなる「獅子踊り」が披露される。 表で大人が参神楽や悪魔払いなどを舞っている間、裏方では子供の着替えが進められる。 ![]() しばらくして、それは始まった。 私も「道化」として、子供たちに混じる。 ちなみに道化とは、周りの観客たちを飽きさせないようにするために、笑わせる役目である。 ○○をする。ということが決まっていないため、決まっているほうが楽だなぁ、と感じるときさえある。 ![]() この日のために作られた木製の特設ステージの上で、子供たちは練習どおりに踊る。 しっかりとメリハリを付けて、いつもどおり、踊る。 一時間近くにも及ぶ踊りが終わったとき、周りからは拍手が渦巻いた。 <二日目ルポへ続く> |
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